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ムスメちゃんとクズの花を探しに行く。

先日、小学3年生のムスメちゃんが、夏休みの自由研究に草木染めをやりたいと言い出した。

自由研究の題材探しに購入した小学館の図鑑NEO「科学の実験」に、「セイタカアワダチソウの染め物」というのが載っていたからである。

セイタカアワダチソウを素材にするなら、外来種のことも一緒に学べる。「なかなかいいじゃないか」と思ったが、今は8月である。セイタカアワダチソウが咲くのは、早くても9月に入ってからだろう。

草木染め自体はワタシもやってみたかったので、「素材を変更してはどうか?」と提案してみた。いつもならなんだかんだと文句を言いそうなところだったが、すんなりと提案が受け入れられた。

まず候補に挙がったのは、庭で育てているアサガオである。

ムスメちゃんが小学1年生の学習として育てたものからとれた種と、昨年購入した市販の種から育てたものからとれた種の両方を植えてあるのだ。花の色が赤系でも青系でも素敵な染め物になりそうだし、決定である。

庭ではヘチマも育っているのだが、こちらは却下された。理由はよくわからない。

あとは、この季節に身近にたくさん咲いていそうな花を図鑑で調べてもらい、クズ・ツユクサ・ヒルガオ辺りがリストアップされた。これらは、実際に出掛けてみてからになるだろう。

そして、草木染めによく使われるタマネギの皮も、絶対に手に入る安全牌として候補入りした。

近くの谷戸へと出発

さて、近くの谷戸へと花摘みに出掛けた。まぁ、花摘みだけで終わらせるつもりは毛頭ないので、捕虫網も持っているのだが。

羽化失敗のアブラゼミ

家を出てすぐに見つけたのが、羽化を失敗したアブラゼミがアリに食べられているところだった。翅が上手く伸びなくて飛べないところを襲われたのだろうか。

アブラゼミの抜け殻

こちらは、最後まで大人の階段を登りきれたようだ。

さっそくクズの花を見つけた

クズの花

谷戸へ着く前に、お目当てのひとつであるクズの花が見つかった。花の数も多く、ここで少し花を摘むことにした。

さて、クズの花といえば、ウラギンシジミの幼虫である。誰がなんと言おうと、そうなのだ。

ここからウラギンシジミが多く見られる谷戸までは少し離れているが、幼虫も卵も見つけることができた。

ウラギンシジミの若齢幼虫

小さなウラギンシジミの幼虫。2齢幼虫だと思われる。

ウラギンシジミの幼虫

こちらはウラギンシジミの終齢幼虫(4齢)だ。

角のように見える2本の突起はおしり側。頭部は反対側にある。刺激を受けると、この突起から線香花火のようなものを出すのだが、この個体は出してくれなかった。

ウラギンシジミの卵

クズの花のに産みつけられていたウラギンシジミの卵。摘んだ花を丹念に調べたが、このひとつしか見つからなかった。

せっかくなので、この卵は飼育してみることにした。

ウラギンシジミの蛹

そして、この写真である。

不勉強なワタシには何者かわからなかったのだが、帰宅後に調べてみるとどうやらウラギンシジミの蛹であることがわかった。

色が褐色味を帯びているのは、羽化が近いのか、あるいは寄生されているのかもしれない。また様子を見に行ってみよう。

コミスジの幼虫

ムスメちゃんが「変なイモムシいるよ~」と言うので見てみると、コミスジの幼虫である。

コミスジは、クズを食草とするタテハチョウの仲間だ。

 

さて、クズの花は摘んだので、別の花を求めて谷戸へと向かう。

樹液酒場に集まる虫たち

谷戸の手前のコナラから甘い発酵臭がしてきた。

匂いのもとを辿ってみると、随分と賑わっている様子である。

カブトムシ♀・クロカナブン・カナブン・ヨツボシオオキスイ・ヨツボシケシキスイ・サビキコリ・モンスズメバチ・セグロアシナガバチが確認できた。

しかし、この樹液酒場には天然モノの酒は置いていないらしい。酒飲み達が夢中になっているのは、バナナ味の昆虫ゼリーのようである。

写真を撮っているとオオスズメバチが暖簾をくぐってきたので、酒飲みでないワタシはおいとますることにした。

やっと谷戸に到着

なんだか寄り道ばかりしてしまったが、ようやく谷戸に到着した。

ここにはツユクサが沢山生えている場所があるのだが、すでに正午を過ぎていたためか、花はすべてしぼんでしまっていた。

サトキマダラヒカゲ

花のかわりに沢山みられたのが、サトキマダラヒカゲだ。雑木林を数歩進むと足元から飛び立ち、また数歩進むと飛び立つといった具合だ。

しかし、この日最も多く見られたのはサトキマダラヒカゲではなかった。

クルマバッタモドキ

谷戸の雑木林から続く公園の舗装路で数百頭は見ただろう。クルマバッタモドキである。

この公園では毎年多くのクルマバッタモドキが見られるのだが、この日は特に多く感じた。

ちょうど園内の草刈りをしていたので、草地から舗装路へと出てきた個体が多かったのかもしれない。

コフキコガネの仲間

最後に、公園内で見つけたのがこちら。コフキコガネ(オオコフキコガネかもしれない)のペアが交尾をしたまま(つながったまま)アリに食べられていた。

アリに襲われて死んでしまったのか、死んでしまったところをアリに食べられているのか…。どちらが先であっても、DNAに刻まれた子孫繁栄という使命を果たすための執念を感じる光景であった。

 

さて、本日の目的であった草木染め用の花は、クズしか集まらなかった。

しかし、自然観察としてはなかなか見ごたえのある内容だった。ムスメちゃんはどうかわからないが、ワタシは満足なのである。

草木染めが完成したら、また報告する予定だ。いつまでたっても報告がない場合は、察していただきたい(笑)。

 

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