毎月第一日曜は、横浜自然観察の森でガイドウォーク「季節の森を歩こう」でガイドをしている。
この日は、10名の方にご参加いただいた。
私は小さなお子さん連れのグループを担当。3家族ご参加の予定だったが、2家族が体調不良で欠席された。
我が家も子供が小さい頃は、急な発熱で仕事を休んだり、早めに帰らせてもらったことがあるので、こればかりは仕方がない。
さて、春の森には、黄色・白・紫と色とりどりの花が咲き誇っている。
花には、ハチやチョウなどの昆虫たちが花粉や蜜をもとめて集まってくる。
そんな中でも、観察会で「カワイイ!」と大人気なのが、こちら。
空飛ぶタワシことビロウドツリアブである。
ぬいぐるみのようなふわふわの身体に、クリクリなお目々。人気なのもうなずける。
しかし、幼虫時代の彼らの生態は、また違う一面を持っている。
ビロウドツリアブの幼虫は、土の中に作られたヒメハナバチ類の巣に寄生する。巣の中では、ヒメハナバチ類が集めた花粉や蜜、更には卵や幼虫まで食べてしまうそうだ。
タワシの着ぐるみの下には、なかなかワイルドな顔を持つ実体が隠れているのかもしれない。
ちょうど、園内にヒメハナバチ類が地面から湧き出しているポイントがあった。この花粉をビロウドツリアブが狙っているわけだ。
(※このヒメハナバチは、種まで同定できていません。この種にビロウドツリアブが寄生するかはわかりません。)
さて、こちらはヤマグワの花。こんなに地味な花だが、もうすぐ満開である。枝先をピンと指で弾けば、花粉が舞うのがわかるだろう。
水辺では、オタマジャクシを観察した。ヤマアカガエルとアズマヒキガエルのオタマジャクシを比べていると、奥からはシュレーゲルアオガエルの鳴き声が聞こえてきた。泡に包まれた彼らの卵も、もうすぐ見られそうだ。