前回は空振りだった、ヤマアカガエルの蛙合戦。
日曜日に息子を引き連れて、再戦に訪れた。
前日の予報では、朝は雨が降り、午後からは晴れて、最高気温が19℃とのことだった。
当日は、朝から空が厚い雲に覆われ、強い風が窓のサッシを揺らしている。しかし、10時を過ぎても雨は降らない。
結局雨予報はハズレてしまったが、コートが煩わしく感じるほど気温があがったのは、良い傾向だ。
観察の森へ到着したのは、丁度お昼時だった。急いでおにぎりを胃袋へと流し込むと、まずは小さな水辺へと向かった。
水辺に近づくと、カエルたちの喧騒が聞こえてくる。
これはリベンジ成功だろう。
少し近づくと静かになってしまったが、ここでこの騒ぎならば本命の湿地では、間違いなく蛙合戦が見られるはずだ。
高鳴る鼓動を抑えつつ、野鳥観察小屋へと寄り道した。
観察小屋に近づいたところで、カワウが飛び立った。ここでカワウを見るのは初めてだ。
向こう岸で翼を乾かすカワウをしばし観察し、いよいよ湿地へと向かう。
遠くからでも、複数の波紋が水面に広がるのが見える。
前回よりも多くのカエルが集まっていそうだが、まだ時合いではないようだ。
ヤマアカガエルの蛙合戦には、波のようなものがある。
最初の鳴き声に数頭が呼応し、また数頭が呼応して、少しずつ広がったところで、急に静まり返る。
この時は周囲の気配に敏感で、僅かな動きや物音に反応して泥に隠れてしまう。
小波を繰り返しながら、次第に大波になり、「もう我慢ならん」と耐えきれなくなったところで、合戦の火蓋が切られる。(のだと思う)
結局、1時間ほど湿地に張り付いて、ようやく大波を掴むことができた。
小学1年生の息子を連れて静かに波を待つのは大変だったが、大波の中で自然の営みを間近に感じられた。息子にもいい経験になっただろう。
始まってしまえば多少の物音は気にならないようで、観察もしやすい。
この卵塊は、ゼリー状の部分が膨らみきっていないので、産んでからそれほど時間がたっていないと思われる。
観察の後は、ヤマアカガエルのぬりえを塗る。
「思ってたより赤くなかった」という雄ガエルカラーで塗ったそうだ。
ヤマアカガエルのぬりえは、下記リンクからダウンロードしてほしい。
これからヤマアカガエルの蛙合戦観察する機会がある方は、波を邪魔しないように、ひたすら石になって待ってみてほしい。
きっと大波を掴めるはずだ。