横浜自然観察の森友の会・ハンミョウの会の定例行事「季節の森を歩こう」を開催した。
まだまだ寒さを感じる日も多いが、森のなかには春の便りが届き初めている。
木々の冬芽も大きくなり、ニワトコ・アオキなどは芽吹き初めているものもある。
ヘイケの湿地には一面氷が張っていたが、その下にはヤマアカガエルの卵塊を確認することができた。
ワタシはこの日、コレを見るのが一番の楽しみだった。産卵後に雨が降ってしまった為か、卵塊が泥をかぶってしまっていたのがヒジョーに残念である。
しかし、こんな氷漬けにされてしまって、無事に孵化できるのだろうか?
ガイドウォーク本番の時には氷もだいぶ溶けていたので、参加者には卵塊のプルプルッとした手触りを感じてもらうことができた。
来月には、たくさんのオタマジャクシが泳いでいることを願う。
ヘイケの湿地前の散策路には、キレイな足跡が残されていた。
ここには、産卵するヤマアカガエルを食べるためにアライグマがやって来る。
しかし、アライグマは前足も後足も5本指である。指の跡も、もう少し細長い形になるようだ。
そうするとこの足跡の主は…どうやらタヌキのようだ。
タヌキの足跡は4本指(実際は前足は5本指だが、そのうちの1本は地面に届かないので足跡には残らない)。イヌの足跡にちょっと似ている。
散策路脇の落葉した木々の足下では、オニシバリが小さな黄緑色の花を咲かせていた。今回はこのオニシバリのガイドをワタシが担当させていただいた。

オニシバリは香りの良い花を咲かせるジンチョウゲの仲間なんですが、花の形もよく似たこちらはどうでしょうか…。近くに咲いている所があったら、どんな香りがするのか嗅いでみてくださいね。
それにしてもオニシバリってスゴくゴツイ名前ですよね。名前の由来は、樹皮がと~っても丈夫だから。暴れん坊の鬼でさえ縛っておけるくらい丈夫だろうってことで「オニシバリ」。試しに、節分で退治した鬼を縛ってみるかな。
今回のガイドウォークで扱った素材は、ミズキ・メジロの巣・タイワンリスの巣・アオジ・ヤマアカガエルの卵塊・オニシバリ・ヤツデの葉痕・スダジイ・イラガの繭・アオキ・ニワトコ・タヌキの足跡・クワコの繭・ウスタビガの繭・ヤママユの繭・クスサンの繭・切り株など。
冬の落葉した森には、一見何も無いように見えるが、様々なイキモノ達が暖かい春を迎える準備をしている。
ほんの少し歩みをとめて、春の訪れを感じてみるのも面白い。